恐らく一人か二人しかいないと思いますが(…いなかったりして…(´;ω;`))、このブログを一回目から読んで下さっている物好……オールド洋楽ファンの中にはお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、このブログ、何かしら前回から関連するテーマを引き継いで書いております。今後もそのように続けて行こうと、(あっ、でも公言しといて、やっぱり出来なかったりしたら格好悪いんで、….゚。(゚Д゚;)≡(;゚Д゚)・。゚・・・)
思っていますん!! (・`ω´・)✧
という訳で、今回はG・マーティンつながり。ビートルズ以外のプロデュースワークで、まず挙がるのはこれでしょう。ジェフ・ベック「Blow by Blow」。70年代のフュージョンブーム(当時の言葉でクロスオーヴァー)の火付け役となった一枚。
そのわがま……自由奔放な性格故に、バンドが長続きせず、ソロ名義で初のアルバムとなった本作は大ヒットしました。個人的な事ですが、私がジャズ・フュージョンのドラムに開眼させられるきっかけとなった一枚です。本作を耳にしたのは、高校に入学してドラムを始めた頃、それまで聴いていたロックのドラミングとは何かが違う、当時はまだ分かりませんでしたが、それがダブルストロークやパラディドルといった”ルーディメンツ”、複雑な両手両足のコンビネーション、所謂”4WAYインディペンデンス”によるものだと理解できるのは、もうすこし後の事でした。
”第二期ジェフ・ベック・グループ”からの盟友 マックス・ミドルトン(key)、セッションベーシストのフィル・チェン、そしてレコーディング時若干18歳のリチャード・ベイリー(ds)という布陣。本作におけるベイリーのドラミングはまだ超絶技巧といったものではありませんが、緻密に練られたフレージング、その音色とグルーヴは非常に素晴らしく、この強者達と十分、いやそれ以上に互角に渡り合っています。
ジェフのプレイにおいては、スティービー・ワンダー作の「Cause We’ve Ended as Lovers」(哀しみの恋人達)における、俗に言う、”泣きのギター”が有名ですが、そのサブタイトル「ロイ・ブキャナンに捧げる」にて、殆どのロックファン(私も)は、ロイの名前を知ったのではないでしょうか(ロイについては是非別の機会に)。”意外”な事に、ジェフはマーティンの提案などを驚く程素直に受け入れていたそうです。「Scatterbrain」 「Diamond Dust」におけるストリングスアレンジはマーティンからのものだったそうですが、最初、ジェフから反発があるかと思っていた所、彼は微笑みを見せ、「うん、あなたがそういうなら、
それでいいんだろうね」と言ったとの事。そしてその出来上がりにジェフはとても驚き、そして興奮したそうです。実際にこの2曲における演奏及びアレンジは見事としか言いようがありません。
ミドルトンの存在も大きく、楽曲の提供は勿論、マーティンの考えをジェフに分かり易く伝える”仲介役”の役割を果たしてくれた事が、本作の音楽的成功に寄与したとの旨をマーティンは後に語っています。
トリビア的な事ですが、「哀しみの恋人達」と並んでもう一曲のスティービー・ワンダー作による「Thelonius」、これはクレジットはされていませんが、実は本曲でのクラヴィネットはスティービーによる演奏とのこと。元々はスティーヴィーのアルバム「Talking Book」のアウトテイクだったそうです。
全くの余談ですが、私ずっと「Blow by Blow」の意味を、風が次から次へと、びゅーびゅー吹いている様を表す熟語だと思っていました。が、今回ブログを書くにあたって調べてみたら、”(ボクサーの一挙一動を解説するように)「非常に詳細な説明」、「詳細に・詳しく」”といった意味だというのが初めて分かりました。”風”ではなく、ボクシングの”パンチ”の方のBlowだったんですね。「Scatterbrain」などは”風”の方がむしろぴったりな曲なんですが・・・。
三十年以上、ずっと間違ってたんですね………… (´・ω・`)
ジェフ・ベックネタはもう少し続きます。