エリザベス女王即位50周年記念コンサートについてその2。前回にて最も盛り上がったのはオジー・オズボーンのステージと述べましたが、甲乙つけがたいパフォーマンスがもう一つあります。
それがジョー・コッカー「With a Little Help from My Friends」です。ウッドストックにおける強烈なステージ以来彼の代表的なレパートリーとなりました。言うまでもなくビートルズナンバーですが詳しくは#36をご参照の程。フィル・コリンズ、ブライアン・メイ、そしてうっかり見逃しそうですがスティーヴ・ウィンウッドがオルガンを弾いています。贅沢なラインアップも勿論ですが三人の女性コーラスも素晴らしい。彼女たちの力によって本ライヴは一段高いレベルへと引き上げられています。
そのウィンウッドのステージは現在のYouTubeで本コンサートを検索して出てくる動画一覧に上がってきません。別途にググると出てきます。当たり前のようにフィル・コリンズがドラムを叩き、そしてイギリスを代表するパーカッショニスト レイ・クーパーも彩を添えています。レイはライヴエイドでも大活躍でした。前々回#267で取り上げたエルトン・ジョンとジョージ・マイケルによる「Don’t Let The Sun Go Down On Me」でも素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられています。彼は俳優でもあります。ベーシスト ネーザン・イーストもそうですが、演奏技術も勿論の事、本当に素晴らしいエンターテイナーとはこういう人達です。ちなみに動画のタイトルにはエリック・クラプトンの名も冠せられていますがこの「Gimme Some Lovin’」でクラプトンは弾いていません。
そのクラプトンの演奏ですが一つは「Layla」。何故か後半のパートが切られています。昔は全部まるっと上がっていたのですが … 。もう一曲は「While My Guitar Gently Weeps」です。「Layla」は定番曲ですから当然と言えば当然なのですが、本曲が演奏された理由は言うまでもありません。前年に亡くなったジョージ・ハリスンへのレクイエムとしてです。ポール・マッカートニーとクラプトンが一緒に本曲を演奏している、鎮魂歌としてこれ以上のものはありません。あまりにも有名な話ですがジョージとクラプトンについてのエピソードを知りたい方は#9をご参照の程。
ポール・マッカートニーはエリザベス女王と8~9回謁見したそうです。ビートルズ時代の65年にMBEを受勲した事に始まり、ナイトの称号を授かった時、またポールが催した絵画の展示会で女王を案内したこともあるそうです。本コンサートはその機会の内の一つ。
女王の前で「Her Majesty」を演奏する。多分これが許されたのはポール・マッカートニーだけでしょう。演奏後に女王の表情がちらりと映りますが微妙な顔をしている様に見えるのは気のせい?
全六曲の演奏の内自作のものが四曲。既述の「While My Guitar Gently Weeps」がもう一つ、そしてその他のもう一曲が最初に上げた「All You Need Is Love」です。一応知らない方の為に本曲はジョン・レノンのペンによるもの。四拍子と三拍子が混在する結構難しい曲なのに聴衆達も全く問題なく口ずさみ、またリズムにも乗れています。それだけ本曲が英国人に馴染みがあるというのもありますが、トリッキーなリズムを意識させないジョンの曲創りの妙であったとも言えるでしょう。
女王陛下の式典にて、悪魔崇拝を掲げていたヘヴィメタルバンドや体制を皮肉った曲を歌っていたミュージシャンが出演する、この辺りにイギリスという国の奥深さを感じられます。ブラックジョークが通じる国民性、しかし常にどんよりとした天気のせいか鬱々とした気質も持ち合わせた複雑な国。しかしそれが当たり前なのでしょうけれども。常に幸せそうな国民の笑顔が君主へ向けられているのは某国によるプロパガンダ映像の中ですから(コンコン … )おや?誰か来
二回に渡ってエリザベス女王即位50周年記念コンサート『Party at the Palace』を取り上げました。当たり前ですが取り上げられなかった出演者の方が圧倒的に多いです。私の洋楽知識が80年代で止まっているので90年代以降に活躍したミュージシャン達については疎いため、興味のある方はブログタイトルをコピーしてYouTubeで検索すれば先述の動画一覧が出てきますのでそちらをどうぞ。
しかしさっき訪ねてきた黒ずくめの人達は誰だったのでしょう?その後記憶がぷっつりと途切れ、気が付くとまたこのPCの前にいました。某国?プロパガンダ?何のことでしょうかね?
・・・(´・ω・`)???