#243 A Single Man

” 髪は長い友達 ” という育毛剤のキャッチコピーが昔ありましたけれども、友もいつかは去ってしまう
事が往々にしてあります。結構早いうちにいなくなってしまう場合も・・・・・

エルトン・ジョンも頭髪にコンプレックスを抱いていた一人です。二十代の前半から薄毛が
目立ち始め、小太りの体形と共に劣等感に苛まれました。
成功して金に不自由しなくなってからは植毛手術を試みており、パリで何度も手術を施されたそうです。
わざわざパリまで … イイ医者がいたんですかね?
あるとき車へ乗り込む時に手術してまだ日が浅いのに頭頂部をこすってしまい、その拍子に縫い付けた
半分くらいがめくれてしまったそうです。笑い話のようですが本人にとっては深刻です・・・
あ!これ別に〇ゲの人をバカにするブログではなく、エルトンが78年に発表したアルバム「A Single Man」
についてです。
上はオープニング曲「Shine on Through」。動画のサムネはアルバムジャケットですが、
この頃から帽子(特にシルクハット)を愛用するようになったそうです。やはり頭髪を
気にしての事だったのでしょうか?英国紳士っぽいですね。まあ、英国人ですからね …
紳士かどうかはわかりませんが・・・・・エルトンに謝れ … (*´∀`;) …

この頃エルトンはショービジネス界でのパーティーへ頻繁に顔を出しており、エルヴィス・プレスリーとも
知り合いました。それらのパーティーでは当たり前のようにドラッグが振る舞われていたそうです。
エルヴィスが重篤なドラッグ依存症だったのは有名な話ですが、こういう環境がポップスター達を
ジャンキーに仕立てていったのでしょう。エルトンが手を出したかどうかは … 言わずもがなです・・・
良い子のみんなはマネしちゃダメだぞ☆(ゝω・)v!!・・・・・しねえよ … (*´∀`;) …
上は1stシングル「Part-Time Love」。全米40位・全英15位でした。

70年代半ばから後半のポップミュージック界ではディスコそしてパンクの旋風が吹き荒れました。
本アルバムのチャートアクションは全米15位・全英8位、RIAA(全米レコード協会)で
プラチナディスク(売上が100万枚以上)に認定されていますから、普通のミュージシャンであれば
申し分ない結果なのですが、しかしそこはエルトン・ジョン、普通の人ではありません(失礼な … )。
明らかに以前のビッグヒットを連発していた頃から比べるとその人気に陰りが見えていました。
ディスコやパンク勢に圧され、当時においてすでに過去の人扱いであったそうです。
我が道を往くイメージのあるエルトンですが、ローリングストーンズでさえ取り入れたディスコですから
多少なりとも影響は受けたようです。それが上のB-④「Madness」。
順序は逆になりますがその上はB-③「Shooting Star」。この時期のエルトンは本曲のような
内省的な曲調が多くなりました。

この時期エルトンはローリングストーン誌の取材を受け、そこで初めて自身が男性も愛せるという
事を公言しました。現在ではエルトンが同性愛者であるのは周知の事実であり、それが殊更大げさに
取り上げられることもないのですが、まだまだゲイに寛容な時代ではなく、その事実はスキャンダラスに
報じられて世間から忌み嫌われ、特にアメリカでの人気を押し下げる一因となったそうです。
もっとも逆に本国イギリスではエルトンが見直され、その後のチャートアクションは米より英の方が
良い場合が多くなりました。不思議なものです。
ちなみに正確に言うとエルトンは両性愛者であり、所謂 ” 両刀使い ” というやつです。女性と結婚して
子もなしています。
上はそんな事実を物語る一曲(あ!両刀使いの話じゃナイですよ!・・・ややこしい … (*´∀`;) … )。
エンディングナンバーであり2ndシングルの「Song for Guy」は、米では110位という散々な
結果であったのに対し、英では最高位4位という大ヒットを記録します。ほとんどインストゥルメンタル
であり最後の方に少しだけエルトンの歌が入る本曲は、当時エルトンのメッセンジャーボーイだった
17歳の少年がバイク事故で亡くなってしまい、彼に捧げられて作られた曲であるとの事。

#207から一年半に渡りエルトン・ジョンについて書いてきました。
80年代以降も勿論エルトンは活動を続け、既述ですがジョージ・マイケルと共に再び取り上げた
「Don’t Let the Sun Go Down on Me」(91年、#238)、ディズニー映画「ライオンキング」
(94年)、そしてダイアナ妃を追悼する為に再録した「Candle in the Wind」(97年、#228
などが大ヒットし、常にポップミュージック界のメインストリームに君臨し続けています。
昨年も「The Lockdown Sessions」をリリースし、アルバム・シングル共にTOP10ヒットを
記録しました。
しかしながら80年代以降のエルトンについて引き続き書いていくと、いつ終わるのかな?
それより私のお迎えが先なのでは?などと思ってしまったりして・・・・・
なのでエルトン・ジョンについてはいったん今回にて終了という事で。
機会があればまた取り上げてみたいと思います。
さて … 次回からは ……… 何を書こうか?・・・・・大丈夫だ、誰も期待してねえから … (*´∀`;) …

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